お知らせ
(上)巌谷小波筆鴎外宛書簡 明治23(1890)年(推定)12月5日付
(下)巌谷小波『こがね丸』 博文館 明治24(1891)年1月 【復刻】
コーナー展示「鴎外と児童文学者・巌谷小波(いわやさざなみ)」では、昨年生誕150年を迎えた児童文学者・巌谷小波と鴎外の交流を、当館が所蔵する小波筆鴎外宛書簡を中心に紹介しています。
小波は尾崎紅葉率いる硯友社(けんゆうしゃ)の一員として小説や評論を執筆していましたが、少年時代から児童文学に関心を持っていました。そんな小波が創作童話『こがね丸』を発表したのは明治24年1月のこと。当時の日本では児童文学という分野が確立していませんでしたが、『こがね丸』が先駆的な役割を果たしました。
実はこの『こがね丸』の序文は、既に文壇をけん引する存在だった鴎外が執筆しています。序文執筆依頼のため、鴎外に訪問日時を相談する書簡を展示しています(写真上)。この書簡の2日後(12月7日)、小波は鴎外宅を訪ねて序文執筆を依頼し、鴎外はそれを快く引き受けました。鴎外は児童文学の誕生を喜び、更なる発展を期待する序文を寄せています(写真下)。
コーナー展示と開催中のコレクション展「拝啓、森鴎外様―鴎外に届いた手紙 Part2文学者のたよりを読む」は3月28日(日)までの開催です(休館日:3月23日(火))。
尾崎紅葉筆鴎外宛書簡 明治23(1890)年10月頃
小説家・尾崎紅葉(1868-1903)が小説叢書『新著百種』の版元に持たせた紹介状です。
版元・吉岡書籍店主人を紹介し、その依頼の主旨を伝えています。
吉岡は「来春松の内に(中略)華々敷撃(はなばなしくう)つて出」るため鴎外の作品掲載を希望していました。鴎外が小説の発表を始めたのは同年1月のことですが、既に文壇に評価されていたことをうかがわせます。
鴎外は吉岡の執筆依頼を受け、翌24年1月28日発行の同書へ小説『文づかひ』を発表しました。
展覧会期は2021年3月28日(日)までです。(休館日:3月23日(火))
2月24日(水)、25日(木)は、燻蒸のため全館休館です。
2月26日(金)は通常通り10時に開館いたします。
本日2月17日は、森鴎外の新暦の誕生日です!
今年は新暦の誕生日を記念して、当館ウェブサイト内「館蔵品紹介」のページを更新しました!このページは、館蔵品を画像と共に紹介しているもので、年に一度10点を追加更新しています。
当館展示室内、常設コーナーでは、資料保護のため定期的に展示替えを行っているため、
外出や遠出が難しい日々が続いておりますので、ぜひ「館蔵品紹介」ページご活用いただき、
新型コロナウイルス感染症の拡大状況に鑑み、下記のイベントにつきましては、中止といたします。
ご迷惑おかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
2月14日(日)
※通常通りの開館時間です。モリキネカフェも同様。
2月14日(日)