お知らせ
臨時休館中の当館展示会場から、特別展「観潮楼の逸品」をお届けします。
第一展示室では、「鴎外の使ったものたち」として文具、印章、机、喫煙具、旧蔵書、その他身回品を展示しています。
文具を展示しているコーナーでは、鴎外の書斎をイメージし、小机などと併せて紹介しています。この小机は、鴎外が執筆時に使用していた机の脇に置かれていたもので、明治44年に鴎外の発注によって作られました。正面には、鴎外がその書を好んだ中村不折により、机の由来(白河楽翁候旧蔵の小机を模造した旨)が揮毫されています。次女・杏奴は、病気で寝込んでいるときには、鴎外が枕元にこの小机を置き、仕事をしながら看病してくれたと回想しています。
新型コロナウィルス感染症の影響により、令和3年4月25日(日)から当面の間、臨時休館いたします。
また、開催を予定しておりました下記イベントは中止となります。
扁額『賓和閣(ひんわかく)』
現在当館では、春の特別展「観潮楼の逸品―鴎外に愛されたものたち」を開催中です。鴎外が愛用していた文具、印章、喫煙具や、鴎外の邸宅・観潮楼(かんちょうろう、現・当館)に飾られた絵画や書などを展覧しています。
展覧会は、観潮楼の玄関にかけられていた扁額「賓和閣」からはじまります。
森於菟(鴎外長男)の随筆『砂に書かれた記憶』(筑摩書房)では、鴎外自らが玄関正面の欄間に釘を打っているところに通りかかり、手伝った時に読めない字を問うたところ、「ひんわかく(賓和閣)。この家でお客さんが仲好くするのだ。うちのものは始終けんかしているから丁度好いだろう」と語ったと回想されています。『鴎外日記』(明治43年2月13日)には、この額をもらい受けた記録がありますが、額には落款もなく、由来もよくわかっていません。いうなれば「賓和閣」は、於菟の記憶と鴎外の記録とともに語り継がれてきた特別な逸品です。
観潮楼の訪問者がくぐり抜けた『賓和閣』越しに広がる展覧会をお楽しみください。
2021年 7月 17日(土)に開催を予定しておりました
鴎外講座応用編
都合により下記の通り日程変更となりましたのでお知らせいたします。
第5回7月18日(日) 10時30分~12時
第6回7月18日(日) 13時30分~15時
講師:宗像和重(早稲田大学教授)
参加費:無料(別途、教材費『森鴎外宛書簡集1賀古鶴所』2,547円)
お申し込み方法は各イベントのページを御覧ください。
本日4月3日より特別展「観潮楼の逸品―鴎外に愛されたものたち」が始まりました!
本展では、当館が所蔵する鴎外旧蔵の品々―鴎外が実際に使用していた文具、印章、喫煙具、旧蔵書の一部や、鴎外の邸宅・観潮楼(かんちょうろう、現・当館)を飾った美術品や書・扁額などを一挙展示します。
こうした鴎外の身近にあった「もの」は、鴎外を一番近くで見守ってきたものたちです。そこには、鴎外の行動や癖、習慣や生活の記憶が宿っており、鴎外の趣味や嗜好も感じ取ることができます。
明治、大正の文豪・鴎外に愛されたものたちを通して、それらを使用していた鴎外の姿や、飾られていた観潮楼に思いを馳せてみてください。そこから物語が立ち上がってくるはずです。
本展は、6月27日(日)までの開催です。※会期中、一部展示替えがあります。
(会期中の休館日は4月27日、5月25日、6月22日いずれも火曜日)