お知らせ
11月30日(月)から12月3日(木)まで、展示替えのため全館休館いたします。
12月4日(金)からは、
コレクション展「拝啓、森鴎外様―鴎外に届いた手紙」Part1年賀状を楽しむ
を開催いたします。ぜひ、お立ち寄りください。
明日、11月24日(火)は第4火曜日のため、全館休館です。
11月25日(水)より通常通り開館いたします。
開催中の「森家の歳時記―鴎外と子どもたちが綴った時々の暮らしー」は11月29日(日)までです。
鴎外筆杏奴宛葉書(大正7年11月5日付、大正8年11月11日付、大正9年11月2日付)
秋が深まり、当館の庭にあるイチョウも綺麗に色づき始めました。
鴎外が秋を詠んだ短歌に『奈良五十首』があります。
陸軍を退官後の鴎外は、帝室博物館総長兼図書頭の職に就き、
正倉院の虫干しを監督するため、毎秋奈良を訪れました。
『奈良五十首』は、鴎外が秋の奈良で目にした風景や、
自身の職務について詠んだものです。
鴎外は、観潮楼にいるまだ幼い子どもたちに宛て、
出張先の奈良から毎日にように手紙を送りました。
虫干しの様子や、雨の日には近隣の寺院をめぐったことなどが書かれ、
その内容は『奈良五十首』で詠まれた短歌とも重なります。
子どもたちの寂しさを紛らわせようという鴎外の想いが伝わります。
第三章「鴎外作品に見る春夏秋冬」では、このように季節が表現された作品を、関連資料と併せて紹介しています。
特別展「森家の歳時記」は11月29日(日)までの開催です。
楊斎延一《美人菊見の図》 明治28年 文京ふるさと歴史館蔵
森茉莉自筆原稿『ドッキリチャンネル』 世田谷文学館蔵
第一章「森家の年中行事」の秋のコーナーで、期間限定資料の展示が始まりました。
・菊人形のコーナーでは、楊斎延一の大判三枚綴の錦絵(写真左上)を展示しています。
明治期の団子坂は、菊人形の名所として知られる観光地でした。趣向を凝らしたさまざまな菊人形や、菊花壇、鉢植えの菊が楽しまれ、菊の開花時期にあたる10月~11月には大勢の見物客が詰めかけました。これらの様子はしばしば錦絵の画題となり、本資料でも着飾った女性や親子が見物を楽しむ様子が描かれています。
・七五三のコーナーでは、茉莉自筆原稿『ドッキリチャンネル』(写真右下)を展示しています。
茉莉によると、母・志げや母方の祖母よりも選び方が新鮮だったため、茉莉の七五三(髪置、帯解)の祝いの際には鴎外が着物や帯を見立てて注文したと言います。このエピソードは茉莉の随筆に幾度となく登場し、父・鴎外からの贈り物がいつまでも鮮やかな思い出となっていたことがうかがえます。
11月3日は文化の日。この機会にぜひご覧ください!
なお、これらの資料は11月29日(日)の特別展会期終了まで展示しています。
明日、10月27日(火)は第4火曜日のため、全館休館です。
10月28日(水)より通常通り開館いたします。
開催中の「森家の歳時記―鴎外と子どもたちが綴った時々の暮らしー」を引き続きお楽しみください。